容器の内圧を下げるため排気(「ベント」と表現されたりしています)等の作業を行ったり,また破損している部分からの漏れ出しがあった場合,溜めこまれていた放射性物質が,同時に外に放出される可能性があります.その場合,瞬間的に放射線の量が増加することがあります.
しかし一方で,原子炉からの放出が連続的に生じなければ,空気で薄められたり,周囲に飛散したり,また放射性物質が他の物質に変わることにより,減少していきます.
その組み合わせにより,激しく増減することになります.
<なぜ排気をしたか>
通常であれば放射性物質を原子炉内に閉じ込めることが重要であるため,このような排気(ベント)は行われません.しかし,今回の福島第一原発1号機の場合などでは,格納容器内の圧力が想定以上に高まり,格納容器を守るために,容器内にたまったガスを排出して圧力を下げるという処置が取られたと考えられます.